答えが選べる形にする
「どうだった?」は、答えるのに一番手間がかかる聞き方です。良し悪しを判定し、それを言葉にし、相手が傷つかない表現を選ぶ必要があります。結果として「よかったよ」で終わります。
選択肢を提示すると、この手間がなくなります。
- 「速いのとゆっくり、どっちが好き?」
- 「もう少し強くてもいい? それとも今くらい?」
- 「手を使ってるときと口だけ、どっちがいい?」
- 「途中で止まるのと、ずっと続くの、どっちが好き?」
二択にすると答えやすくなります。三つ以上並べると、また考える手間が生まれます。
いつ聞くか
行為の最中に聞くと、集中が切れるうえ、答えが雑になります。終わった直後も、記憶は新しいものの気が緩んでいて具体的な話になりにくい傾向があります。
実際に返ってきやすいのは、次に何かある前の、性的でない時間です。食事中、移動中、寝る前の雑談。そこで「この前のことだけど」と切り出すと、落ち着いて話せます。行為から離れているほうが、評価ではなく好みの話として扱えます。
こちらの希望を言う
聞く側だけでなく、伝える側も同じです。「こうしてほしい」を言葉にするとき、否定形から入ると相手は責められたと受け取ります。してほしいことの形にすると受け取られやすくなります。
| 伝わりにくい | 伝わりやすい |
|---|---|
| 「押さえつけないで」 | 「頭は触らないでいてほしい」 |
| 「奥まで入れられるのが嫌」 | 「浅いところのほうが続けられる」 |
| 「急かさないで」 | 「ゆっくりのほうが好き」 |
| 「毎回はしんどい」 | 「したい日に聞いてくれるとうれしい」 |
内容は同じですが、受け取られ方が変わります。ただし、危険や痛みを伴うことについては、はっきり否定形で伝えて構いません。言い換えを優先する必要はありません。
それでも話にならないとき
聞き方も場面も変えたのに、まともに取り合ってもらえない場合、伝え方の問題ではありません。相手が話す気がない、あるいはこちらの希望を扱うつもりがない、という状態です。その場合、技術や言い回しをいくら工夫しても変わりません。
カップル・夫婦に、この段階での考え方を書いています。
伝え方についてよくある質問
「どうだった?」以外にどう聞けばいいですか。
二択にすると答えやすくなります。「速いのとゆっくり、どっち?」のような形です。
行為の最中に聞くのはだめですか。
集中が切れ、答えも雑になりやすい傾向があります。性的でない時間のほうが具体的な話になります。
言いにくいことはどう切り出しますか。
してほしいことの形にすると受け取られやすくなります。ただし痛みや危険に関することは、はっきり伝えて構いません。
何度言っても変わりません。
伝え方の問題ではない可能性があります。相手がこちらの希望を扱うつもりがない場合、工夫では変わりません。
話し合うタイミングがありません。
食事中や移動中など、性的でない時間のほうが向いています。